はじめにこちらをお読みいただいてから読み進めていただけると幸いです。
以前の記事はこちらです。
子供の突然死を経験するということ。2
子供が熱を出し、咳をしていたので病院へ行ったのは2006年の12月始め頃だったと思います。
「風邪ですね。」
と小児科の先生に言われお薬をもらい、安静にしつつ過ごしているとその後は熱も下がり、「風邪」も治ったようです。
でも年末の大晦日、また熱が出てきてしまいました。
「また風邪かなぁ?元旦にやっている病院あったかなぁ?」
そんなふうに思いつつ、子供を寝かせます。
寝かせますが、熱が出たときはいつも夜中に何度か起きるので、この時もちょうど新年を迎える少し前に起きてきました。
起きて来た子供と一緒に布団に入り、寝かせようとしているとどこからか花火の音がしました。
新年を迎えたことの花火だったのだと思います。
「明けましておめでとう。」
「おめでとう。」
それが子供とかわした最後の言葉でした。
冷たくなった朝。
2歳4か月だった子供です。
朝、子供の足をさわると冷たくなっていたので、布団がかかっていなかったかな?と思いましたが、ちゃんと布団はしっかりかかっていました。
あれ?と思い、子供の顔を見てみるといつもと様子が違いました。
なんだろう?なんだかおかしい。。
夫を起こし、
「何か変なの!」
と訴えると、夫もおかしいことを察知し救急車を呼びました。
救急車が到着し、救急隊員の方々が来て下さいましたが、救急車に乗せることは出来ないと言います。
私はそのとき何が起こっているのか、理解出来ませんでした。
昨日おめでとうと言葉をかわした子供が、冷たく固くなり布団の上に横たわっているのです。
「亡くなられている方は救急車に乗せられません。」
そんなことを言っていたような気がします。
その後のことはあまり覚えていませんが、夫がいろいろと対応してくれて、子供は死因解剖のためどこかへ連れて行かれてしまいました。
きっと間違えちゃったんだ
連れて行かれてしまい、戻ってくる間私はまだ死を受け入れてはいませんでした。
理解が追いつかない。。というか急すぎて何が起こっているのか、これは本当のことなのかわからずにいたのかもしれません。
私は頭の中ではこう思っていました。
「連れて行かれてしまったけれど、きっと途中で死んでいないことに気付いて戻ってくるはず。あれ?生きているじゃないですか。なんだなんだ、間違えちゃったんだ。」
連れて行った人たちはこう気付いて、戻ってくるんじゃないか。
そんなふうにずっと考えていたのです。
でも何時間が後に戻ってきた子供はとても小さな子供用の棺桶に入れられており、その時初めて子供は死んでしまったのだと実感するのです。
子供の死因は心不全、とのことでした。
病院では風邪と言われていましたが、肺炎にかかっており身体が弱っているところへ、また別の菌が頭と心臓へまわったことによる急死だそうです。
これは子供だけではなく、大人でもそうやって風邪と言っていた人が急死することがあるそうです。
棺桶はぴっちりと閉められていたので、毎日毎日一緒にいて触っていた子供にもう触れないのかと思い、叫んでしまいましたがその後触ることが出来ました。
ただ、いつものとても温かくてぷにぷにとしていた腕は、とても冷たく固いただの入れ物になってしまっており、またここでも死を感じることとなりました。
もうこの中に子供はいない。。そう思い、ただただ毎日泣く日々がここから始まるのです。
続きはこちらです。
子供の突然死を経験するということ。4
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