日々生活する中の
小さな癒しだったり、力になるような。。
その人にとってのお守りみたいな作品を作っていきたい。
そんな風に思いつつ、作品制作しています。
刺繍入り絵画について
絵を描いた上に、刺繍やレース、スパンコールなどを縫い合わせた作品を「刺繍入り絵画」と名前を付けて制作しています。
私が勝手に考えた造語なので、そんなジャンルがあるわけでもありませんが、ペイントしているだけの作品ではないので「絵画」というのもなんだかおこがましい気がして、こんな言葉を作ってみました。
「刺繍入り画家」と名乗っているのも造語なので、そんな画家は私くらいなものです。
そんな私が制作している「刺繍入り絵画」ってどんなものなのかを、ちょっとご紹介していこうと思います。

2008年から画家活動をしている増田智己-マスダトモミ-の絵画についてをご紹介させていただきます*
作品のテーマ。
活動を始めてから、絵のタッチは変わってきた部分もあるかと思いますが、絵のテーマはずっと変わっていないように思います。
その変わらないテーマは「つながり」。
大切な子供を2歳の時に亡くし、そこから画家活動が始まったのですが、初めの頃はその亡くした子供とのつながりをずっと描いていました。
活動を始めてからかなり長い期間は、子供を亡くした事をこうやって言う事はありませんでした。
「子供を亡くした可哀想な人の絵」というフィルターをかけて、絵を見て欲しくなかったからです。
でも、絵を描いていくきっかけだったり、こうやって今も絵を描けているのは子供を亡くした事からすべて始まっているので、
活動を始めて10年くらい、ちょうどこのブログを始めた頃からは隠さずに言っていくようになりました。
そんな子供とのつながりを描いていましたが、新たに子供を授かり、子育てをしていく中で亡くした子供とのつながりばかりではなく、今生きている子供やまわりの人たちとのつながりも強く感じる事があり、
それからは生きている人たち、そして人ばかりではなく、今いるこの場所、自然や出来事、見えないけれど存在しているもの、すべてのものはつながっていて、今ここに自分はいるし、世界はある。そんな風に感じるようになり、
そこからは具象画だけではなく、抽象的な絵も描いていくようになりました。
今では具象画も抽象画も両方どちらも自分の絵なので、どちらも受け入れて描いていっています。
絵に刺繍を入れるようになった訳。
絵に刺繍を入れるようになったのは、2014年くらいからだったと思います。
それまではコラージュが好きで絵を描いた上にコラージュをした作品を多く作っていました。
でもずっと描いていくうちに、絵と全然関係ないのになんでコラージュしてるんだろう?という気持ちが強くなり、テーマの「つながり」にぴったりな素材は何かないかなぁと考えていました。
そんな時、「糸」がピンと浮かびます。
糸は何かと何かをつないで、新たな形が出来たり、新たなものを生み出していくので、自分の描いている絵のテーマとぴったり。。!
そんな風に思い、絵の上に刺繍をしていく事を始めました。
アパレルで長く働いていた事もあるからかレースや布、スパンコールなども使用し、それらを糸でつないでいきながら作品を制作しています。
使用画材。
使用している画材は、キャンバスに描く時にはアクリルガッシュという絵の具を使用。
紙に描く時には、水彩絵の具を使用しています。
部分的に日本画で使う「岩絵の具」を使う事もあります。
その上に刺繍糸で刺繍したり、布・レース・スパンコールなどを縫い付けているので、実際の作品は凹凸があったり、スパンコールがキラキラとしていたりと立体感のある作品となっています。
身近な場所で楽しむアート。
私は作品を身近な場所で楽しんでほしいと思っています。
普通に暮らす人たちの普通の生活の中にあってもらえたらと思っています。
100年後に残るアートを生み出したいとは思っていません。
ただ、今生きる人たちの小さな力になれたら、ホッとする空間を作れたら、
ただそれだけでいいと思っています。
たくさんの情報や出来事がある、今この時の不安や心配な心をちょっと軽く出来たなら、ただそれだけで幸せだなぁと思うのです。
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